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Claude運用

Claude EnterpriseでチャットとCoworkが統合──管理者が決める設定と11月16日の自動有効化

Anthropicのページ
提供元の発表ページ (出典:Anthropic)

Anthropicは2026年10月23日(米国時間)、Claude Enterpriseプランでチャットと「Cowork」(ファイル作成やコード実行まで任せられるエージェント機能)を1つにまとめたClaudeの一般提供を発表しました。Pro・Maxプランでは9月に先行して統合されています。情シスを兼務している担当者が、組織設定で何を決めればよいかを中心に整理します。

何が変わったか

これまで別々の入口だった「チャット」と「Cowork」が、Web・デスクトップ・モバイルで1つのClaudeになりました。会話はチャットとして始まり、コードの実行やファイルの作成が必要になると、Anthropicが管理するクラウド環境で作業を続けて、できあがった成果物を返す仕組みです。ノートPCを閉じてもクラウド側の作業は続き、別の端末から再開できるとしています。

対象はClaude Enterpriseプランで、発表では「本日から一般提供」とされています。Pro・Maxは9月に先行して統合済みです。発表ページとヘルプ記事には対象の国や言語の記載はありません。日本の組織で使えるかは、自社の組織設定に項目が出ているかで確かめてください。

管理者向けのヘルプ記事によると、既存の組織では最初はオフで、2026年11月16日に自動でオンになる予定です。オーナーは「今すぐ有効にする」か「無効のままにする」を選べ、明示的に選んだ設定はそのまま維持されるとしています。

Claudeのモデル選択。使うモデルはここで切り替えます。
Claudeのモデル選択。使うモデルはここで切り替えます。 (出典:Claude(Anthropic)の画面/ミーネクストで撮影)

管理者が組織設定で決めること

  • ●有効化: オーナーが「組織設定 > 機能(Capabilities)」で「Chat and Cowork unified」をオンにする。前提として「チャット」と「クラウドでのコード実行とファイル作成」がオンになっている必要がある
  • ●ロール別のアクセス: 標準のロール(User・Admin・Owner・Primary Owner)は組織設定をオンにすれば使える。カスタムロールは「組織設定 > ロール > 機能」で個別にオン・オフできる
  • ●使えるモデル: ロールごとに使えるモデルを決められる。この許可リストは統合後のチャットとエージェント作業の両方にかかる
  • ●Efficient mode(効率モード): オンにするとSonnetとHaikuのモデルだけに絞られる。組織全体でも、カスタムロール単位でも設定できる
  • ●支出上限と予算: 組織・グループ・メンバーの3段階で支出上限を設定できる。発表ページでは、グループで1つの月額予算を共有する「プール型グループ予算」も挙げている

注意したいのは、新しく作ったカスタムロールは最初から「すべての機能」が付いている点です。特定の部署には使わせない場合は、組織設定をオンにする前にそのロールで機能を外しておく、とヘルプ記事は案内しています。

料金は引き続き利用量に応じた従量制です。発表ページは、エージェント作業は短いチャットより多くのトークン(AIが処理する文字量の単位)を使うことがある、と説明しています。

業務での使いどころ

情シスを兼務している担当者がまず手をつけるのは、11月16日までに「どの部署から、どのモデルで、いくらまで」を決めることです。ヘルプ記事は、一部のロールやテスト環境で試し、2〜4週間ようすを見てから段階的に広げる進め方を勧めています。

  1. 1組織設定で、チャットと「クラウドでのコード実行とファイル作成」の現在の状態を確認する
  2. 2先に試す部署を決め、カスタムロールを作る(他の部署のロールでは機能を外しておく)
  3. 3試す部署のモデルとEfficient modeの有無、支出上限を決める
  4. 4コネクタ(社外サービスとの接続)、共有、外部への通信の設定を見直す
  5. 5利用状況の分析で「Chat and Cowork unified」の使われ方を見て、広げるか判断する

社内向けの案内文や、決めておく項目の洗い出しはClaudeに下書きさせると早く進みます。

社内展開の判断表を作るプロンプト
当社はClaude Enterpriseを使っています。チャットとCoworkが統合された新しいClaudeを社内に展開する前に、管理者として決めることを表にまとめたいです。

次の項目ごとに「決めること」「選択肢」「当社で確認が必要な点」の3列で表を作ってください。
1. どの部署から使い始めるか
2. 部署ごとに使えるモデル(Efficient modeを使うか)
3. 支出上限(組織・部署・個人)
4. 社外サービスとの接続(コネクタ)と共有の設定
5. 試験期間と、広げるかどうかの判断基準

当社の情報:
・部署と人数:(ここに記入)
・扱う情報で特に注意が必要なもの:(ここに記入)
・月の予算の目安:(ここに記入)

分からない点は推測で埋めず、[要確認]と書いてください。
利用者向けのお知らせを書くプロンプト
社内のClaude利用者向けに、チャットとCoworkが1つの画面に統合されることを知らせる案内文を書いてください。

・読み手はITに詳しくない社員です
・伝えること: 画面が変わる時期、今までどおり使えること、ファイル作成などの作業はクラウドで続くこと、使えるモデルや利用上限は部署ごとに決まっていること、困ったときの問い合わせ先
・時期と問い合わせ先は(ここに記入)を使ってください
・400字以内、です・ます調で

試すときに気をつけること

==従来の構成のまま残る組織があります==

Claude Codeでゼロデータ保持(ZDR)を使っている組織、HIPAA対応の構成、顧客管理の暗号鍵(CMEK)を使っている組織は、現在の構成のままになり、管理者もこの機能をオンにできません。ヘルプ記事では、HIPAA対応は一般提供後に、CMEK対応は後のリリースで予定としています。統合後にCMEKをオンにすると、この機能は使えなくなるとも書かれています。

画面に出ていなくても設定ミスとは限りません

既存の組織では11月16日まではオフが初期状態です。また、チャットか「クラウドでのコード実行とファイル作成」のどちらかがオフだと、11月16日になっても自動ではオンになりません。メンバーはアプリの再読み込みが必要な場合があります。既存のEnterprise顧客には、自組織の展開についてメールが届くとされています。日本での提供時期は発表文に記載がないため、2026年10月27日時点で本記事では日本の画面での表示は確認していません。

  • ●研修資料や社内手順書で「Coworkタブ」など旧画面を前提に書いた部分は、統合後の画面に合わせて見直す
  • ●エージェント作業は利用量が増えやすいので、支出上限を先に決めてから広げる
  • ●社外サービスとの接続は、クラウド上で動く前提で権限を確認する

出典

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