月2,900円のGoogle AI Proに、24時間働くAIエージェント「Gemini Spark」が来る

Googleが2026年7月29日、AIエージェント「Gemini Spark」を日本の「Google AI Pro」ユーザーにも順次提供すると発表しました。これまでは最上位の「Google AI Ultra」だけの機能で、AI Proの月額2,900円は据え置きのままです。GmailやGoogleドキュメント、スプレッドシート、カレンダーと連携し、パソコンを閉じていてもクラウド側で頼んだ作業を進めるのが特徴です。何ができて何ができないのか、業務目線で見ていきます。
何が変わったか
Gemini Spark は、質問に答えるだけでなく、頼んだ作業を実際に進めるタイプのAIエージェントです。これまで日本では最上位プランの Google AI Ultra だけで使えましたが、7月29日の発表で、下位の Google AI Pro でも使えるようになります。
- ●対象プランは Google AI Ultra と Google AI Pro の2つ(従来は Ultra のみ)
- ●Google AI Pro の月額は2,900円で据え置き。5TBのストレージ、YouTube Premium Lite、Gemini の利用上限4倍が同じ料金に含まれる
- ●日本の AI Pro ユーザーへは「今後数週間以内に順次提供」(7月29日時点)
- ●日本語と英語に対応
- ●連携先は Gmail、Googleドキュメント、スプレッドシート、カレンダー
- ●Googleのクラウド基盤で動くため、パソコンを閉じていても、スマートフォンがロック中でもバックグラウンドで作業が進む
- ●初期設定は不要。機能を有効にするかどうか、どのアプリと連携させるかはユーザーが選ぶ
- ●8月2日には、AI Pro での提供が160カ国以上に拡大したことと、Chrome との統合(まず米国から)が発表された
ポイントは「自分が操作していない時間も動く」ことです。チャット画面を開いて指示を出し、返ってきた答えを受け取る従来の使い方とは、業務への組み込み方が変わります。

業務での使いどころ
向くのは、Gmail やスプレッドシートの上で毎回同じ形で発生する、定型の転記・整理・下書きの仕事です。Googleが挙げている例には、予約確認メールの内容をスプレッドシートに追加する、出欠確認メールを整理して要約する、顧客からの問い合わせに返信の草案を用意する、といったものがあります。
- ●向く仕事:受信メールから決まった項目を抜き出してシートに転記する/届いたメールを分類・要約する/定型の返信の下書きを用意しておく
- ●向かない仕事:パソコン上のソフトを直接操作させること。Gemini Spark はローカルPCの操作には対応していない
- ●向かない仕事:判断が毎回変わる仕事。何を抜き出すか・どう分類するかを言葉で固定できない業務は、指示のほうを先に整理する必要がある
- 1毎日・毎週くり返している転記や仕分けの作業を1つ選ぶ
- 2その作業を「どのメールを対象に、何を抜き出して、どこに書くか」の3点で言葉にする
- 3連携するアプリ(Gmail・スプレッドシートなど)を選んで有効にする
- 4最初の1週間は結果を人が全件確認し、抜け漏れや誤りのパターンを指示文に足していく
Gmail に届く受注確認メールを、指定のスプレッドシートに転記してください。 【対象にするメール】 ・件名に「ご注文」または「受注」を含むもの ・迷惑メールフォルダのものは対象外 【抜き出す項目】 1. 受信日 2. 会社名 3. 担当者名 4. 商品名 5. 数量 6. 納品希望日 【書き込み先】 ・スプレッドシート「受注一覧」の最終行に1件1行で追記 【守ってほしいこと】 ・メール本文に書かれていない項目は空欄のままにし、推測で埋めないこと ・項目が読み取れなかったメールは転記せず、件名と受信日を一覧にして報告すること ・すでに同じ会社名・同じ商品名・同じ納品希望日の行があれば、追記せず報告すること ・メールの返信や送信は行わないこと
最後の4行が実務では効きます。「推測で埋めない」「読み取れなかったものは報告する」を書いておかないと、それらしい値で埋まった行が混ざり、後から気づけません。
試すときに気をつけること
先に「見せる範囲」を決めてから有効にする
Gemini Spark は Gmail や社内のスプレッドシートの中身を読んで動きます。どのアプリと連携させるかはユーザーが選べる設計なので、まず連携先を1つに絞り、取引先の個人情報や見積・原価が入っていないものから試すのが安全です。会社として使う場合は、社内の情報の扱いルールに照らして先に確認してください。
- ●支払いやメール送信のような重要な操作は、実行前に必ず確認する設計になっているとGoogleは説明している。逆に言えば、確認を求められた時に中身を見て判断できる人が必要
- ●日本の AI Pro での提供は「数週間以内に順次」とされている段階のため、自分のアカウントで使えるようになるまでに時間差がある
- ●Chrome との統合は米国からの提供で、日本での提供時期は発表されていない
- ●止めどきを先に決めておく。転記ミスが続く場合に人の手戻りが増えるなら、指示文を直すより先に一度止めたほうが早い
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