Gemini Notebookの音声会話とショート動画は日本語で使える?──対象プランと社内研修での注意点

Googleが、Gemini Notebook(旧NotebookLM)に2つの機能を追加すると発表しました。スマホアプリで、ノートに入れた資料について声で質問できる「音声会話」と、資料の要点を約60秒にまとめる「ショート動画解説」です。社内マニュアルや研修資料に使えそうな機能ですが、今使える人は限られ、日本語で使えるかもはっきりしていません。発表の中身と、試す前に確かめておきたい条件を分けて見ていきます。
何が変わったか
Googleは2026年9月15日(米国時間)に公式ブログで、9月18日(米国時間)に Google Workspace 向けの告知ページで、Gemini Notebook の学習向けの新機能を発表しました。この記事で取り上げるのは次の2つです。
- ●音声会話:スマホアプリ(Android/iOS)で、ノートに入れた資料(ソース)について声で質問できる。説明を1段ずつ求めたり、説明の途中で話しかけて割り込んだりでき、答えは入れた資料にもとづくとしています。18歳以上が対象で、約100言語に対応するとしています
- ●ショート動画解説:資料の要点を、ナレーションとアニメーションを組み合わせた約60秒の動画にまとめる。80以上の言語で作れて、ほかの人に共有もできるとしています
同じ発表では、スマホアプリの録音機能、要約とクイズなどを組み合わせた「学習の概要」、クイズの新しい形式もあわせて発表されています。
対象は、Google Workspace の全顧客、Workspace Individual の契約者、個人の Google アカウントの利用者と発表されています。発表文に国の制限は書かれていません。会社の Google Workspace で使う場合は、管理者が Gemini Notebook をオンにしている組織部門・グループに入っている必要があり、利用者側で設定する項目はないとしています。
ただし提供は段階的です。Workspace 向けの告知では、2026年9月15日から、表示されるまで15日以上かかる可能性がある「長めの段階提供」としています。音声会話については、Googleの公式ブログの注記で、個人向けにはまず Google AI Ultra の契約者(18歳以上)から始め、Google AI Pro などには近日中に広げるとしています。2026年9月19日時点のヘルプにも「現在は Google AI Ultra の契約者(18歳以上)のモバイルアプリのみ」と書かれており、今すぐ音声会話を使える人はかなり限られます。
日本語への対応もはっきりしていません。音声会話の「約100言語」に日本語が入るかは、発表文に記載がありません。ショート動画解説は、2026年9月19日時点の英語版ヘルプの対応言語一覧に日本語が載っている一方、日本語版ヘルプには「シネマティック動画解説とショート動画解説は英語にのみ対応」と書かれていて、記載が食い違っています。日本語で使えるかは現時点で未確定です。
業務での使いどころ
2つとも、社内マニュアルや研修資料との相性がよい機能です。答えが「入れた資料」にもとづくと説明されているので、ネット上の一般論ではなく、自社の手順書に沿った説明が返ってくることが期待できます。
- ●向く:手順書・製品マニュアル・社内規程など、答えが資料の中に書いてある質問。現場で手がふさがっているときに、声で次の手順を聞く使い方
- ●向く:研修の前に、分厚い資料の全体像を約60秒の動画でつかんでもらう「入り口」としての使い方
- ●向かない:資料に書いていない判断(例外対応、取引先ごとの事情など)を聞くこと。資料に無いことは答えの根拠にならない
- ●向かない:ショート動画だけで研修を済ませること。約60秒なので、細かい手順や数値まで入れる用途には向きません
研修資料で試すなら、1テーマ1ノートに資料を絞るのが扱いやすいです。資料が混ざると、動画の要点も会話の答えもぼやけます。
- 1マニュアルや研修資料を、テーマごとに1つのノートにまとめて入れる(スマホアプリで追加できる資料の種類は限られるとヘルプにあるため、パソコンで入れておくと確実)
- 2[Studio]パネルで[動画解説]を選び、形式で「ショート」を選ぶ。言語の選択肢に日本語が出るかを確認する
- 3必要なら重点を置く内容を指示して生成する(ヘルプでは、生成に30分以上かかる場合があるとしています)
- 4できた動画を担当者が見て、誤りがないか確かめてから共有する
- 5音声会話が使える環境なら、スマホアプリでノートを開き、チャット欄の右下の音声ボタンから資料について話しかけてみる
入社1か月目の社員が、この手順書で最初に押さえるべきことだけを伝える動画にしてください。 ・取り上げるのは、作業の流れの全体像と、間違えると困る確認ポイント3つまで ・資料に書いていないことは話さないでください ・社内の用語や部署名は、資料の表記のまま使ってください
このノートにある手順書をもとに、出荷前の検品作業を1ステップずつ説明してください。 ・1ステップ説明したら止まって、私が「次」と言うまで待ってください ・各ステップで、間違えやすい点があれば一言添えてください ・手順書に書いていないことを聞かれたら、書いていないと答えてください
2つ目の指示は、音声会話がまだ画面に出ていない環境でも、通常のチャットに打ち込めば同じ形で試せます。「書いていないことは書いていないと答える」の一文を入れておくと、手順書に無い操作をもっともらしく説明されるのを防ぎやすくなります。
試すときに気をつけること
==日本語で使えるかは、公式情報の上でもまだ確定していません==
音声会話の「約100言語」に日本語が含まれるかは、発表文に記載がありません。ショート動画解説は、英語版ヘルプの対応言語一覧には日本語がある一方、日本語版ヘルプは「英語のみ対応」のままで、どちらが今の状態かは公式情報からは判断できません(いずれも2026年9月19日時点)。業務に組み込む前に、自分の画面で日本語を選んで作れるかを確かめてください。
画面に出ていなくても、設定の間違いとは限りません
Workspace 向けの告知では、2026年9月15日から段階的に提供し、表示まで15日以上かかる場合があるとしています。音声会話は、ヘルプ上は現在 Google AI Ultra の契約者(18歳以上)のモバイルアプリのみです。会社のアカウントで見当たらない場合は、まず管理者に Gemini Notebook がオンになっているかを確認し、オンなら順番待ちの可能性があります。
- ●動画解説は音声・映像ともAIが作るため、不正確な情報や音声の乱れが含まれる場合があるとヘルプに注意書きがあります。社内に配る前に、担当者が必ず通しで見る
- ●リンクを知っている全員に公開する共有は個人向けアカウントのみで、Workspace の Enterprise/Education のアカウントでは現在無効とヘルプにあります。社内での共有は、ノートごとの共有か、動画をダウンロードして配る形になります
- ●音声会話は18歳以上が対象です。18歳未満の社員がいる研修では、全員が同じように使える前提で組まない
- ●会話の内容はチャットに文字として残るとヘルプにあります。ほかの人の声や発言を入れるときは、先に本人の了承を取る
- ●社外秘の資料や個人情報を入れてよいかは、社内の情報の扱いルールを先に確認する
出典
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